現在位置: ホーム / ビッグデータ ブログ / Tableau Conference Tokyo 2017 - 2日目レポート

Tableau Conference Tokyo 2017 - 2日目レポート

4月に東京・恵比寿で開催された,Tableau Conference のキーノートとセッションについて簡単に紹介します。

 tableau_conference_2017

こんにちは。サイオステクノロジー技術部の森田です。

4月18日(火),19日(水)に開催された Tableau Conference Tokyo のうち,2日目のキーノートとセッションについて以下にレポートします。

知性と感情に訴えるデータビジュアライゼーション

キーノートに登壇した米国シアトルの Ben Jones 氏は Tableau Public のプロダクトマネージャであり,ご自身を "a data visualization enthusiast" と称するとおり情熱的な語り口によって,文字通り『知性と感情に訴える』Vizを数多く紹介してくれました。

Jones氏はビジュアライゼーションの三箇条として以下を挙げています。

    1. 記者のように
    2. 芸術家のように
    3. 小説家のように
単に視覚化するのではなく,データの論拠に説得性をもたせ,耳目を集めるようエレガントに趣向を凝らし,数字とグラフの世界でストーリーを表現することによって,ビジュアルの効力は一層発揮されます。 メタファーを用いたり,ちょっとした切り口の変化によって簡素なVizが魅せるVizへ変貌する様には驚かされました。

Jones氏が紹介したVizのうち,印象的だったものを以下に挙げます。

 

シカゴにおけるグラフィティ問題

日本の街でもグラフィティ(スプレーなどによる落書き)を目にする機会がままありますが,米国シカゴでのグラフィティ除去リクエストをストリート・年度・箇所で視覚化したものです。人物が持っているスプレー缶を起点に放射状に描かれているのは,実際にグラフィティが描かれたシカゴのストリート(地図)をスプレー状に見立てて表現しているのです。※311とは,アメリカの行政相談サービスです。 

tableau_viz_chicago

 

米インク誌による急成長中の米国企業5000

Jones氏が「これめっちゃ好き」と言っておられたのが,米インク誌が毎年選出している成長企業5000 のVizです。 "What are the biggest companies?" に表示された集合は「売上=円の大きさ」「色の濃さ=成長度合い」を示しており,Jones氏はこれを「バクテリアのメタファーだ」と説明しました。なるほど言い得て妙であります。

tableau_viz_inc5000

 

エドガー・アラン・ポーの生涯作品

日本人にも江戸川乱歩でおなじみの元祖ポーが残した作品を年度別に積み上げたものです。味気ない棒グラフになりがちなところですが,上下反転したグラフが都会のビル群のシルエットに喩えられ,ポーの肖像画+直筆サインも相まってポー作品のミステリアスな雰囲気がこのVizを通して伝わってくるように感じられます。

tableau_viz_poe

 

これらが紹介される度に唸らされ,今まで以上にTableauおよびデータの視覚化に興味が出てきました。Ben Jones氏の素晴らしい講演に感謝します。

ここからはセッション内容の簡単な紹介です。

Tableau Server ビューパフォーマンスの向上

「必読のホワイトペーパー」と紹介された 『効率的に作業できるワークブックの設計に細かなプラクティスが示されていますが,このセッションでは Tableau Server ならではの観点を交えながら,簡潔に効果的な手段を挙げていました。

  • Tableau Desktop で遅ければ Tableau Server でも遅いのでボトルネックを切り分ける
  • 以下の3つのキャッシュが効くようにダッシュボードを作成する

    1. クエリキャッシュ
    2. モデルキャッシュ
    3. レスポンスキャッシュ
  • ダッシュボードのサイズを固定する
  • 現在時刻から24時間など,相対日付のフィルタ利用を避ける
  • ダッシュボードを簡素化して転送データ量を削減する
  • できれば Chromeを使う


Tableau Server のパーミッションを使ったアクセス管理

用語・定義についてカタログ的な説明のあと,どのようなポリシーで権限制御すると実際に運用しやすいかを示すセッションでした。

  • サイトロールとしてはパブリッシャー権限を与え,パーミッションで機能制御する
  • プロジェクト,グループにパーミッションを設定し,オブジェクトレベルでは設定しない
  • デフォルトで用意されている役割を利用すれば,人為的なミスが少なくなる
  • これらにより,エンタープライズ向けにもアクセス管理ポリシーを簡便に導入できる

Redshift と Tableau 利用のベストプラクティス

Tableau DesktopのデータソースとしてRedshiftを用いる場合のノード構成やチューニングに関する技術的な内容でした。

  • 小規模なノードでクラスタリングしてスケールアウトによる処理分散を目指す
  • ソートキーと分散キーを適用し,効果的なクエリプランを実現する
  • 圧縮を利用するが,ソートキーの圧縮は避ける
  • WLMキューを活用し,データソース毎のメモリと同時実行数を最適化する
  • クエリプランを読んで適宜チューニングする

おわりに

スピーカーの皆様は非常に熱心かつフランクであり,参加したセッションはいずれも楽しく有意義な時間を過ごしました。 セッションのほかに興味深い催しとして『Tableauドクター』と称する個別相談会があり,エキスパートにマンツーマンで30分間ご自身のVizやTableau製品のお困りごとを相談できる,というものでした。

また,1日目の夜は『Data Night Out』と冠したパーティでバンドの生演奏やホテルの美味しい食事を楽しむことができました。来年の開催までにTableauのスキルを上げつつ,また参加したいと思います。

タグ: ,