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OSS Now! AKAI's Insight Vol.9 - 2015/01/12-18

2015年最初のOSS Now!です。今週は、2015年注目のテクノロジーやトレンドについて紹介します。それは、今、再び、ミッションクリティカルサーバーとしての Linuxに注目があたり、さらにミドルウェアも含めて、導入が進む可能性が高まっていくかもしれません。

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日本IBMが、z13メインフレームを発表

日本IBMは、「IBM® z13(以下、z13)」を発表しました。z13は、モバイルを中心としたテクノロジーが生み出す数兆単位のトランザクションを高速に処理、トランザクション処理を行いながらデータ分析を効率的に実施し、かつセキュリティにも優れたシステムとのことです。

発表によれば、開発の方針として、オープンソースのイノベーションを取り入れるということがあったようです。従来から取り組まれているLinuxに加えて、OpenStackやHadoopといった前モデルであるz12時代からz13までの数年間の開発期間に大きな話題になったり、採用が進んだ最新のオープンソースへも対応されています。

オープンソースというと、やはり x86サーバー上で利用することが多いため、プラットフォームとしてのメインフレームについてはよく知らない読者の方も多いと思います。ただ、企業向けのミッションクリティカルシステムという観点からメインフレームについて知っておくことは、エンタープライズ向けのオープンソースを提案・導入・運用していくときには、勉強になることがたくさんあります。ウェブサイトにはいろいろな情報が出ていますので、目を通してみるのはいかがでしょうか?

参考URL: http://www-06.ibm.com/systems/jp/z/announcement/index.html

NECが、16プロセッサ搭載可能なLinuxサーバー「NX7700x/A2080H-240」発売開始

NECは、最大15コアの最新CPUインテル(R) Xeon(R) プロセッサ E7 v2 製品ファミリーを16プロセッサ(240コア)搭載可能なLinuxサーバー「NX7700x/A2080H-240」を発売開始しました。対応ディストリビューションは、Red Hat Enterprise Linux です。

NECによれば、ビッグデータを活用した需要予測システムや高度な仮想化機能を活用した大規模な統合システム基盤の構築に適したサーバーであるといいます。

Linuxカーネルは歴史的にたくさんのプロセッサーを搭載したサーバー上では十分な性能を得られないことがありました。それが年々改善され性能・信頼性が向上しています。さらに、Linux上で動作する各種のソフトウェアも、例えば、PostgreSQLのように、性能改善などが図られてきています。そのため、今回のNECや昨年発表したHP、さらに東証システムの富士通のように、大きなサーバーを活用してLinuxを社会基盤のような止めることができないソリューションを提供していこうという動きが加速しています。

IBM z13と同じく、16プロセッサ搭載可能サーバーを多くの読者は利用する機会は多くないと思います。このようなサーバーは、多くの場合、社会基盤などを中心にしたミッションクリティカルシステムで利用されます。どこにでもあるサーバーというわけではありません。ただし、こちらもいままでメインフレームや商用UNIXサーバーが支えてきた大きなシステムの基盤をLinuxというオープンソースで置き換えていく可能性が高いソリューションとなります。

今回、この2つの大きなサーバーを取り上げた背景として、スケールアウトだけでは満たすことができない要求があるということを紹介したかったのです。光より早い通信は今のところありませんから、サーバー間通信が必要なスケールアウト型システムを構成するよりも、1台のシステム上で完結してすべての処理をできれば最も速くなります(注:用途やソフトによります)。また、スケールアウトシステムは、ある程度のシステムが故障することを前提して構築します(物理法則上、ハードウェアの故障率はゼロにならないため、台数が多くなると故障する部品も多くなります)。そのため、その対応はソフトウェアだけでなく、ハードウェア、運用も含めて障害にも考慮したスケールアウトにあった体制が必要です。一方、これらの大きなサーバーは、ハードウェアのコンポーネントレベルまで信頼性の高い部品を利用して信頼性を高め、さらにOSだけでなく、管理系ツールなどもいままでの経験、機能を活用し、さらに運用まで考えられたものとなっています。

今年は、このような新しく開発された大きなサーバーが、新しい社会基盤を支えるオープンソース・Linuxを活用したソリューションの1つになってくるかもしれません。

参考URL: http://jpn.nec.com/press/201501/20150115_01.html