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OSS Now! AKAI's Insight Vol.11 - 2015/03/09-15

今週は、コンテナ関係の話題、Linuxカーネルコミュニティの紛争解決規約の話、そして、個人情報保護法についてです。やはり、今年最大の注目テクノロジーは、コンテナ関係ですね。

OSS NOW! TV VMwareがvSphere 6やvCloud AirでCoreOSサポート

VMWare社は、基幹製品であるvSphere 6と同社のクラウドサービスであるvCloud Air 上でのCoreOSのサポートを発表しました。

Dockerに代表されるコンテナ技術は、昨今ブームといえる状況です。CoreOS社は、コンテナ技術上での運用や実行に最適化したOSとして、LinuxベースのCoreOSを提供しています。商用サポートも提供中です。

VMWare社のブログを読むと、vSphere 6 (and earlier releases)  でのサポートなっていますので、vSphere 5.5 においてもサポートされる方向のようです。このサポートについては、CoreOS社とVMWare社が協力して対抗したとしています。

また、ほぼ同時期に、商用Linux のトップディストリビューターであるRed Hat社は、同じくコンテナ上での運用、実行に最適化した Red Hat Enterprise Linux Atomic Host を発表しています。こちらは、Docker上での動作をサポートしたものです。

今後、コンテナ上での一般企業での利用は、急速に検討事項となってくると考えられます。そのとき、どのようなアプリケーションレイヤーまで含めてスタック、構成が最適化ということの検証、評価が重要になってくると考えられます。各ベンダー、インテグレーターから各種の情報が公開されるはずですので注目しておくといいでしょう。

参考URL: http://blogs.vmware.com/vsphere/2015/03/coreos-now-supported-vmware.html

https://www.redhat.com/en/about/press-releases/red-hat-launches-red-hat-enterprise-linux-7-atomic-host-advances-linux-containers-enterprise

Linuxカーネルコミュニティが、紛争に関する規約を採択

 企業であろうと、コミュニティであろうと、人が協力し合って活動していく上で、もめごとは避けられません。特に、Linuxカーネルのような大きな開発コミュニティの場合、過去からもめごとが起こることも多くあります。特に、開発コミュニティは、企業間での争いというよりも、個人での争いになることが多く、結果として、個人に対して罵りあいになってしまうことも皆無ではありません。

そのような争いに対応するために、今回、Linux カーネルコミュニティは、CodeOfConflict という名称の規約を採択しました。

コミュニティは、どうしてもこのような争いが起こることも含めて運営されていくことになります。また、今、いろいろな企業や団体で、ユーザー会を含めたコミュニティ活動、支援が増えています。これは、オープンソースコミュニティに限られた話ではありません。運営についてのノウハウは、やはりすでに活動しているコミュニティから学ぶことが重要なポイントだと思います。例えば、コミュニティの運営については、評価の高い『アート・オブ・コミュニティ』を参照するといったこともいいでしょう。

(余談ですが、この規約の最後に、「Try to keep in mind the immortal words of Bill and Ted, "Be excellent to each other.”」とあります。この言葉は、キアヌ・リーブスの若き日のコメディ映画「ビルとデットの大冒険」(1989) で最後の締めに使われたものです。ネットを検索してもらうと大量の説明がでてきます。このあたりは、UNIX文化的だなぁと個人的に思います。)

参考URL: http://japan.zdnet.com/article/35061590/

個人情報保護法の改正が、閣議決定

個人情報保護法の改正が閣議決定されました。今国会での成立が予想されています。この改正案に至るまでさまざまな議論が繰り広げられてきました。一つには、ビッグデータの盛り上がりなどを背景として、もっと情報を使って、ビジネス伸ばしていきたいという産業サイドの思い、また一方で、インターネット普及により、個人情報が不正、不当に扱われてしまうのではないかという不安などです。

また、今年から来年にかけての大きな動きの一つは、マイナンバー制度の導入です。マイナンバーは、住民票をもっている方に1人1つの番号をつけて、社会保障、税、災害対策の分野で情報を管理し、複数の機関に存在する個人の情報が同一人の情報であることを確認するために活用するものです。企業、団体、自治体、政府などでは、マイナンバーの漏洩に対する対策は必須となっています。

これら2つの動きは、直接オープンソースとは関わり合っていないように見えますが、管理、運営していくシステムには、多くのオープンソースソフトウェアが使われていくだろうと思われます。セキュリティ関係は、少しハードルが高い領域ではありますが、オープンソースをエンタープライズで利用する、あるいは、提案していくには避けることができないものです。ぜひ、この2つの動きは、しっかりとフォローしていくといいでしょう。

参考URL: http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/watcher/14/334361/031100213/