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Xenの複数の脆弱性 ( XSA-236/237/238/239/240/241/242/243/244/245/246/247)

Xen (x86)で公開されている複数の脆弱性の情報(XSA-235: CVE-2017-15596 / XSA-236: CVE-2017-15597 / XSA-237: CVE-2017-15590 / XSA-238: CVE-2017-15591 / XSA-239: CVE-2017-15589 / XSA-240: CVE-2017-15595 / XSA-241: CVE-2017-15588 / XSA-242: CVE-2017-15593 / XSA-243: CVE-2017-15592 / XSA-244: CVE-2017-15594 / XSA-245: CVE-2017-17046 / XSA-246: CVE-2017-17044 / XSA-247: CVE-2017-17045 )に関して、これらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

Xen (x86)で公開されている複数の脆弱性の情報(XSA-235: CVE-2017-15596 / XSA-236: CVE-2017-15597 / XSA-237: CVE-2017-15590 / XSA-238: CVE-2017-15591 / XSA-239: CVE-2017-15589 / XSA-240: CVE-2017-15595 / XSA-241: CVE-2017-15588 / XSA-242: CVE-2017-15593 / XSA-243: CVE-2017-15592 / XSA-244: CVE-2017-15594 / XSA-245: CVE-2017-17046 / XSA-246: CVE-2017-17044 / XSA-247: CVE-2017-17045 )に関して、これらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。



脆弱性一覧

XSA CVE ID Priority 概要
XSA-235 CVE-2017-15596 Low ゲスト管理者によるホストOSへのDoSの可能性(ARMのみ該当)
XSA-236 CVE-2017-15597 Moderate ホストクラッシュまたはDoSの可能性
XSA-237 CVE-2017-15590 Moderate x86での複数のMSIマッピングの問題によるDoSの可能性
XSA-238 CVE-2017-15591 Moderate DoS(ホストOSのクラッシュ)の可能性
XSA-239 CVE-2017-15589 Moderate 悪意のあるHVMゲストOSユーザによる機密情報の取得の可能性
XSA-240 CVE-2017-15595 Moderate PVゲストOSユーザによるDoSまたは権限昇格の可能性
XSA-241 CVE-2017-15588 Important PVゲストOSユーザによるホストOS上での任意のコードの実行
XSA-242 CVE-2017-15593 Moderate x86PVゲストOSSユーザによるDoS(メモリリーク)の可能性
XSA-243 CVE-2017-15592 Moderate x86HVMゲストOSユーザによるDoS(ハイパバイザーのクラッシュ)または権限昇格の可能性
XSA-244 CVE-2017-15594 Important x86 SVM PV ゲストOSユーザによるDoS(ハイパバイザーのクラッシュ)または権限昇格の可能性
XSA-245 CVE-2017-17046 Moderate 悪意のあるゲストOSユーザによるDRAMからの機密情報の取得の可能性(ARMのみ該当)
XSA-246 CVE-2017-17044 Moderate 悪意のあるHVMゲストOSユーザによるDoS(無限ループとホストOSハング)の可能性
XSA-247 CVE-2017-17045 Important 悪意のあるHVMゲストOSユーザによるホストOS上の権限昇格/機密情報の取得/DoS(BUGとホストOSクラッシュ)の可能性

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • XSA-235: CVE-2017-15596
    • ゲスト管理者によるホストOSへのDoSの可能性(ARMのみ該当)

    • 重要度 - Low

    • 4.4以降のXenで、add-to-physmap操作を行った際に、ARM特有のコードによりエラーが発生する条件でロックをリリースしないでholdしたままの状態になるバグが有りました。コレを利用して、悪意のあるゲスト管理者はホストOSへDoSを行うことが出来ます。

  • XSA-236: CVE-2017-15597
    • ホストクラッシュまたはDoSの可能性

    • 重要度 - Moderate

    • 4.9.xまでのXenで、権限のコピーコードは明白に任意の権限ピンに適切なページ参照が付随することを意味します。しかし、コードの他の部分では前提が一致していませんでした。これにより、悪意のあるゲスト管理者がハイパーバイザーのメモリ破壊を引き起こし、ホストのクラッシュやDoSを引き起こすことが出来ます。

  • XSA-237: CVE-2017-15590
    • x86での複数のMSIマッピングの問題によるDoSの可能性

    • 重要度 - Moderate

    • PCI MSI割り込みのセットアップ時に複数の問題があることがわかりました:

      • 非特権ゲストが所有していないデバイスに対してアクセス権を与えられてしまう。特に、MSIやMSI-Xをデバイスから無効にすることを許してしまう。

      • HVMゲストがPVゲスト専用のcodepathをトリガーできてしまう

      • 幾つかの失敗時のパスが以前に設定された割り込みを部分的に破棄して、不整合な状態を作ってしまう

      • XSMを有効にすると、タイプレスの引数が指すデータ構造に関して、フックの呼び出し元と呼び出し先の間で不一致が生じる。

      これを利用して、悪意のあるゲストがハイパーバイザーをクラッシュさせることでDoSを引き起こすことができます。

  • XSA-238: CVE-2017-15591
    • DoS(ホストOSのクラッシュ)の可能性

    • 重要度 - Moderate

    • Xen 4.5.xから4.9.xまでのバージョンで、DMOP map/unmapの導入時にレンジのスタート・エンドの比較をしていなかったため、攻撃者(stubドメインカーネルやツールのスタックを操作できる攻撃者)がDoS(ホストOSのクラッシュ)を引き起こすことが可能なエラーが見つかりました。

  • XSA-239: CVE-2017-15589
    • 悪意のあるHVMゲストOSユーザによる機密情報の取得の可能性

    • 重要度 - Moderate

    • Xen 4.9.xまでのバージョンで、x86のHVMゲストOSユーザが、I/O操作への割り込みを使用して、ホストOSと任意のゲストOS上の重要な情報を得ることが出来ることがわかりました。

  • XSA-240: CVE-2017-15595
    • PVゲストOSユーザによるDoSまたは権限昇格の可能

    • 重要度 - Moderate

    • Xen 4.9.xまでのバージョンで、x86のPVゲストOSユーザが、細工されたページテーブルスタックを用いて、DoS(ハイパーバイザーのクラッシュ)や、権限昇格を行うことができる可能性があります。

  • XSA-241: CVE-2017-15588
    • PVゲストOSユーザによる、ホストOS上での任意のコード実行の可能性

    • 重要度 - Important

    • Xen 4.9.xまでのバージョンで、x86のPVゲストOSユーザが、stableTLBエントリのストールによる競合状態を利用して、ホストOS上で任意のコードを実行できる可能性があることがわかりました。

  • XSA-242: CVE-2017-15593
    • x86PVゲストOSSユーザによるDoS(メモリリーク)の可能性

    • 重要度 - Moderate

    • Xen 4.9.xまでのバージョンで、x86のPVゲストOSユーザが、リファレンスカウンタの扱いミスによりDoS(メモリリーク)を引き起こす事ができる可能性があることがわかりました。

  • XSA-243: CVE-2017-15592
    • x86HVMゲストOSユーザによるDoS(ハイパバイザーのクラッシュ)または権限昇格の可能性

    • 重要度 - Moderate

    • Xen 4.9.xまでのバージョンで、x86のHVMゲストOSユーザが、セルフリニアシャドーマッピングのミスハンドルにより、DoS(ハイパバイザーのクラッシュ)または権限昇格出来る可能性があることがわかりました。

  • XSA-244: CVE-2017-15594
    • x86 SVM PV ゲストOSユーザによるDoS(ハイパバイザーのクラッシュ)または権限昇格の可能性

    • 重要度 - Important

    • Xen 4.9.xまでのバージョンで、IDT設定がCPUホットプラグの間でミスハンドルがあったために、x86のSVM PVゲストOSユーザが、DoS(ハイパバイザーのクラッシュ)または権限昇格を引き起こす事が出来る可能性があることがわかりました。

  • XSA-245: CVE-2017-17046
    • 悪意のあるゲストOSユーザによるDRAMからの機密情報の取得の可能性(ARMのみ該当)

    • 重要度 - Moderate

    • Xen 4.9.xまでのバージョンで、ARMプラットフォームのゲストOSユーザが、DRAMから機密情報を取得できる可能性があることがわかりました。

  • XSA-246: CVE-2017-17044
    • 悪意のあるHVMゲストOSユーザによるDoS(無限ループとホストOSハング)の可能性

    • 重要度 - Moderate

    • Xen 4.9.xまでのバージョンで、Populate on Deman(PoD)エラーのミスハンドルにより、HVMゲストOSユーザによるDoS(無限ループとホストOSハング)の可能性があることがわかりました。

  • XSA-247: CVE-2017-17045
    • 悪意のあるHVMゲストOSユーザによるホストOS上の権限昇格/機密情報の取得/DoS(BUGとホストOSクラッシュ)の可能性

    • 重要度 - Important

    • Xen 4.9.xまでのバージョンで、悪意のあるHVMゲストOSユーザによるホストOS上の権限昇格/機密情報の取得/DoS(BUGとホストOSクラッシュ)の可能性があることがわかりました。


主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。

また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品LifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。

[参考]

https://xenbits.xen.org/xsa/advisory-235.html

https://xenbits.xen.org/xsa/advisory-237.html

https://xenbits.xen.org/xsa/advisory-238.html

https://xenbits.xen.org/xsa/advisory-239.html

https://xenbits.xen.org/xsa/advisory-240.html

https://xenbits.xen.org/xsa/advisory-241.html

https://xenbits.xen.org/xsa/advisory-242.html

https://xenbits.xen.org/xsa/advisory-243.html

https://xenbits.xen.org/xsa/advisory-244.html

https://xenbits.xen.org/xsa/advisory-245.html

https://xenbits.xen.org/xsa/advisory-246.html

https://xenbits.xen.org/xsa/advisory-247.html

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